黒い夢 白い月
白い月
そこで目が覚めた。
夢は途中までで、その先のことは分からない。
何故か全身に冷や汗かいていた。
目からは、ポロポロと涙が止まらない。
ティッシュを取り、水分を含ませていると…
窓の外の人影に気がついた。
『こんな時間に誰?』
なんて思う暇もなく、
『夢の中の彼だ!』
直感的に思った私は、ベッドを出た。
ふとサイドテーブルを見れば、白い折り鶴が一羽。
『…やっぱり』
その折り鶴を掴むと、彼を追いかけた。