黒い夢 白い月
―――彼とのバースデーデートを楽しみにし、待ち合わせに遅刻しそうで急いで走る……私の姿。
会いたい。
会いたい。
会いたい……
やっと見付けた。
横断歩道の向こう側。
やっぱり見えるのは彼。
私の想いに気付いた彼と、手を振り笑顔を交わす。
赤信号がもどかしい。
その間も、お互い逸らすことのない目。
信号がやっと青へと変わり、こちらに向かってくる彼の姿。
私も走り出した。
その瞬間―――――…