王様と庶民~九条家長女のお話~
はずなのだが…
「へぇ、お前は馬鹿なのか、はたまた本郷を知らないのか」
「わお!初対面の人に馬鹿って言われたの初めてだよ」
腕をひっぱられ、それはなりませんでした
でも、嘘くさい笑顔は消えて、子供みたいな笑顔に変わる
「なんだ、ちゃんと笑えるんじゃないですか」
「…は?」
「さっきの嘘くさい笑顔より全然いいと思いますよ」
「嘘くさい笑顔?」
「はい。本郷って、世界の本郷ですよね。そこの御曹司なら教育厳しそうだし、笑うことが出来ないのかなって。
でも、今の先輩の方がいいと思います」
笑顔が素敵ですよ
そう言うと先輩は顔をほんのり紅く染めた
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