王様と庶民~九条家長女のお話~
「健太君!こんなに大きな家だなんて聞いてないよ私」
「華園レベルじゃこんな家普通だぞ」
「マジでか…」
皆私の家の何倍の家住んでるんだよ!!
「それでも本郷家は別格だがな」
「雪斗先輩の家?」
「!!瞳、本郷様をそんな馴れ馴れしい呼び方で」
「だって本人がいいって言ったんだもん」
「はぁ、まあいい。」
「とりあえず勉強しようか。ほら、教科書とノート出して!!」
PM7:00
コンコン
「坊っちゃま、そろそろ夕食のお時間です」
(誠に不本意ながら)今日から新しい家庭教師が来ている
「けーんーたーぁ?またケアレスミスしてるよ
集中しろ、集中!」
「うるせぇっ、今解いてるだろうが!」
「んだと?健太はスピードが遅いんだよ。それぐらいの問題もう2分は早く解けなきゃ」
「!」
「だぁ、分かってるっつーの!」
「そうそう。ほら、後1分で解かないと自転車乗せてあげないぞー」
「!!くっそ………
!出来た」
「そう!健太は目の前に目標がないとやる気が出ないタイプなんだね」
「はぁ?んだよ、それ」
「これからも小さい目標でいいから持つようにしてみな?
クラス1位、とかじゃなくて、何点取る!とか個人的な目標を」
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