王様と庶民~九条家長女のお話~
違和感
「んぎゃっ!」
「おいおい、大丈夫か?」
あれは、明智先生と、…瞳?
~違和感~
雪斗said
「本郷君、この間の模試も全国一位でしたよ。
次も期待していますね」
「努力します」
職員室で、前回の模試の結果を返される
勿論嘘くさい笑顔を貼りつけて
「あけちゃーん、ここに置いていいの?」
「ああ、そこそこ。さんきゅーな」
「えへへ。力仕事は慣れてますから」
手伝いだろうか、瞳はプリントの山を机にのせる
「あらあら、明智先生は今日も九条さんを?」
“今日も”…?
どういうことだ?
「大丈夫だよ、美智子ちゃん。ジュース奢ってもらう約束してるから」
「ふふっ、そうなんですか?明智先生」
「いや、まあ、…そうなんです」
頭をかく明智先生に、瞳は笑う
「この間はパフェ奢ってもらったんだよ♪」
「あら、明智先生が九条さんに使われてるのね」
「あ、バレました?」
「え、そうなのか?!お前俺を使ってたのか?!」
「世の中ギブアンドテイクですよ、せーんせい」
「九条が先生って言うとキモいな…」
「うわ、あけちゃんにキモいって言われた!心折れたぁ」
「馬鹿か…」
「馬鹿じゃないでーす!一応こんなんでも学年一位ですから」
「……そうだった」
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