王様と庶民~九条家長女のお話~
さだめ
「勿論、分かっているな?」
「…はい、」
~さだめ~
雪斗said
「…はぁ」
ドサッ
大きなふかふかのベッドに倒れこむ
今は何も考えたくはない
……将来のことなんて、
“1人息子で唯一の跡取り、本郷雪斗”
両親と普通の会話をしたのはいつだっけ…
顔を合わせては、機械的な、ただの連絡事項のみ
…俺から本郷を取り除いたら、
一体何が残る…?
回りに誰もいない…
1人ぼっち…
無力な自分が、
両親の言いなりな自分が、
悔しい
もどかしい
…ここ(本郷)が、息苦しい……
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