恋のレッスン〜先生は幼なじみ〜
私が、“うん、行こう?”と言おうとしたら、


「悪いけど、ボク達には内緒の話があるんだよね」


と、森君が低い声で言った。それが彼の地声らしい。


大輔は、“そうなのか?”という目で私を見たけど、私が何て言えばいいのか分からずにいると、


「行こう、ミイちゃん?」


森君に、腕を強く引っ張られてしまった。


私は大輔を振り返り、口パクで“ごめんね?”と言うと、大輔は苦笑いをしていた。



「まったく……、空気読めって感じだよね!」


と森君は言い、私は曖昧に返事をした。


昔から大輔は男子にも女子にもすごく評判が良くて、彼を悪く言うのを一度も聞いた事がない。


なのに、森君はなぜか大輔を嫌っているらしい。私はそれが解せなかった。


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