恋のレッスン〜先生は幼なじみ〜
私は大輔に引っ張られて、誰もいない化学の実験室に入った。


入った途端、何かの薬品の臭いがツンと鼻を突く。


ドアをピシャリと閉めると、大輔は私を壁を背にして立たせ、


「さあ、話せよ」

と言った。


暗くて、大輔がどんな顔をしているのかは分からない。


ただ、今日の大輔はいつになく真剣な気がするな、と私は思った。

普段の大輔は、冗談を言ったり、エッチな話をしたりして、ちょっとチャラいところがある。


「何のこと?」


「惚けんなよ」


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