恋のレッスン〜先生は幼なじみ〜
玄関のドアを開けると、大輔がヌボーって感じで立っていた。


「いらっしゃい。今日は大輔の大好きなカレーよ?」


と、たぶん笑顔で私がそう言ったら、大輔はギョッとした顔をして後退りをした。


「どうしたの?」


「あ、いや、やっぱ今日は帰ろうかなと……」


「え、なんで?」


「だってさ、おまえキモい」


「キモい? レディに向かってキモいって何よ!?」


私が頬っぺたを膨らませて大輔を睨んだら、


「あ、戻った……」

と大輔は呟き、ホッとした顔をした。


< 56 / 141 >

この作品をシェア

pagetop