恋のレッスン〜先生は幼なじみ〜
私が大輔を見上げて睨みつけると、大輔は唖然とした顔をしていた。


「ミイ、おまえ何を……」


「いつもいつも馬鹿にして……。どうせ私はブスの男女(おとこおんな)よ」


「男女って、おまえ、もしかして……」


私の頬を涙が一筋流れ落ち、私はそれを指で拭った。


「ミイ?」


不意に大輔の大きな手が、私の頭にフワッと乗せられた。

それが何だか心地好くて、払い退けようかどうしようか迷っていると、


「おまえはブスでも、男女でもないよ」


と大輔は言った。諭(さと)すように。


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