恋のレッスン〜先生は幼なじみ〜
「大輔、待って?」


私は大輔の背中に駆け寄り、その腕を掴んでいた。


「ん?」


「大輔だよ?」


「何が?」


怪訝な顔で振り向いた大輔に向かい、


「キスした相手」


と私は言った。


「……お、俺?」


私はコクンと頷いた。たぶん顔は真っ赤になっていると思う。


「い、いつしたっけ?」


「やっぱり大輔は忘れてるんだね?」


「ん……ごめん」


「小学校の時だよ」


「小学校?」


「4年の夏。お風呂の後、ここで……」


「えっと……、ああ、それなら覚えてる。素っ裸で抱き合ったよな?」


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