姫は今日もご機嫌ナナメ

あたしがウダウダと文句を連ねていると、希はカッと目を見開いて言った。


「お黙りっ!!!!」


希は別人のようにあたし怒鳴った。

…てゆーかもう、誰??


「の、希…??」

「日浦様が好きな子は、いっぱいいるんだよ??薫と代わりたい子は、いっぱいいるんだよ??」


それを、あたしが知らないわけがない。


“日浦様ぁーっ!!!!”

“かっこいい…”


そんな女の子たちの言葉を、痛い視線と共に聞いていたから。


あたしが邪魔な事ぐらい、わかってるから。


だからこそ、日浦くんと一緒にいたくない。






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