姫は今日もご機嫌ナナメ

「私、日浦様の事っ…!!」


ートンッ

「??」


急に背中を押されて振り返ると、そこには真っ赤な顔をした薫がいた。

…お前は茹でダコか。ったく…見てて飽きねぇな!!


「……??」

薫がいきなり口を金魚のようにパクパク動かし始めた。

何??また笑えって??


あ…違う。口パクだ。


[ち ゃ ん と 聞 い て あ げ て]

…は??


「す、好きです!!!!日浦様が、本気で好きなんです!!」

意を決したようにそう言った女。


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