姫は今日もご機嫌ナナメ

女の子は身体をビクッとさせて、走っていった。


残された日浦くんは、泣きそうな顔をしていた。

そんな彼に、あたしは苛立ちを覚えた。


日浦くんが泣くのは

「薫、俺…」

おかしいよ。


「っ…」


こんな日浦くん、あたしの知ってる優しい日浦くんじゃない。


知らない。

こんな日浦くん、知らない。


「っは…」


ひたすら走って、たどり着いたのは3年生の校舎。


や、やば…。

「君、1年生だよね??」

来る所、完全に間違えた!!

こんな所、絡まれたら終わりだよー!!!!




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