やりなおし枕【BL】
あの日は、
まるで乗り気じゃなかった。
嬉しそうに笑わなかった。
明日にしようと言った。
泣きながら、笑った。
まさか、その後に起きる事が
解ってるんじゃないかって、思う程
辛そうな顔もしていた気がする。
花を眺めた後、
本当に、全然違う顔で、
「あのさ、俺、
元秋に言いたい事があるんだ」
……まさか。
「俺、さ……」
「待った!」
あの時、昴は俺を止めた。
そして今度は俺が止める。
すると、ちょっと悲しげに……。
ああ、あの日は、
どっちかっていうとこんな顔だった。
本当に、全然違う。