やりなおし枕【BL】
ようやく起き上がれるようになった日。
病室のソファーの上に置かれた、
そういえば目覚めた日も
袋から中途半端に出された状態で、
今はパッケージに片付けられていた、
どこか、見覚えのあるような
そんな気がする枕が目に入った。
俺の物でも、彼の愛用の品でも多分ない。
両親の物でも、きっとない。
どこに置いてあった訳でも無い。
そんなそれに、
『もうあれは必要ないな』と、
何故かそう思った。