翔るキミ、翔んだキミ。
光のは、『幼馴染みの』嫉妬。
―…‥
「合コンしよ、センパイっ♪」
「………」
驚き過ぎて、声がでませんでした。
今日は、いつもより早めに体育館に顔を出した恵摘。
満面の笑みで近づいて、急に何を言いだすかと思えば…
「あんた、バカにしてんの?」
「えー!?なんでー!?」
イラッ
その余裕な笑みさえも、あたしをバカにしてるように感じてしまう。
「言っちゃ悪いけど、男には困ってないから。」
「………は?」
半分冗談、半分ホント。
告白されたことはあるし、ちょっとからかって言ってみた。
なのにさ、なんでそんなに真面目に受け取って、そんな怖い顔してるわけ?
いつもなら『うそばっかじゃん、センパイー』とか言って、ニコニコしてる筈なのに…。
「『は?』ってな―…‥」
「どーゆー意味だよ。」
…ビクッとした。
初めて聞くその低い声に…初めて見るその冷たい目に。
身体全体が緊張してるのが分かる。
「友愛センパイ、今の、どーゆー意味?」
さっきより優しく、でも同じように低い声で聞かれた。
上手く口が開かない。
上手く息が吸えない。
あぁ…
なんだかクラクラする…