ありえない高校生マリッジ
「根は悪い奴じゃないんだ・・・那岐ちゃん」

伊集院先輩が現れた。
今度は眼鏡を掛けていた。

「あ、眼鏡…コンタクトは?」

「あ・・・外した。それよりも・・・達生じゃなく、私がボディガードをする」

「えっ?どうしてですか?」

「渚にメールしたら、達生は止めてくれとのコトだ。お前・・・那岐ちゃんに何かしただろ?」

「それは・・・」

白石君は焦ったような表情を浮かべる。

「・・・お前は私の代わりに、片っ端からマーケティング会社に電話を掛けて、市場調査の依頼をするんだ」

「ええ~っ!?」

「これが電話リスト。これは私が作成したマニュアルだ。いいな・・・」

「面倒なコトは・・・」

「これは生徒会長の頼みだろ?」

「そうだけど・・・」

「渚君、伊集院先輩たちに何を頼んだんですか?」

「仕事だ・・・
特に、渚の会社の連中にバレたら、困る。だから、ここだけの話にしてくれ。那岐ちゃん」

「分かってますよ」
スイスに行った渚君に代わり、生徒会のメンバー3人が彼の仕事の手伝いをしていた。


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