ありえない高校生マリッジ
粉雪が舞い散る冬の日。


俺は昨日から熱出していたけど…


どうしても引き止めたくて…熱から来る身体のダルさを堪えて鷹栖の腕を掴んだ。


「鷹栖!!!こ、これはボクの命令だ!!行くな!!」


「お坊ちゃま…その命令は聞けません……」


鷹栖は自分の首に巻いていたマフラーを俺の首に巻いた。


「早く…戻って…寝てください…」


「やだっ!!?鷹栖!!?」


俺は屋敷から出て来た父の執事の中田に抱えられてしまった。


喚きながら、遠くなっていく鷹栖の姿を見送った。
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