ありえない高校生マリッジ
「まずは、生産部に連絡して、タイの工場の被害状況の確認だな」

「・・・承知しました」

平井さんはデスクに戻り、生産部に連絡を入れる。

俺はデスクに積まれた書類に目を通し、捺印していく。

昼休みの時間帯を見計らって、敦司に電話を掛けた。

「敦司か?俺だ…渚だ」

――――どうした?渚


「コンペの話なんだけど・・・社内事情で今回は辞退するコトになった。悪いけど・・・データ招集は中止、依頼したマーケティング会社には俺から電話入れるから、電話番号教えてくれ」


――――バンコクの工場、洪水被害に遭ったのか?


「なんだ?敦司、知ってたのか??」

――――まあな。

「そっか・・・さすがは敦司だな」

俺は全然ダメダメの社長だった。

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