ありえない高校生マリッジ
「おやすみなさい。渚君、伊集院先輩」

那岐は俺達に挨拶をして部屋を後にした。
ようやく、敦司と二人になって、軽くため息をつく。

「二人で話したいコトってなんだ?」

「それは・・・」

俺は語尾を濁した。

「それはな・・・」

――――敦司が親身になって人の世話をするのは当たり前の光景だけど。
那岐に対しては異常だった。

「お前・・・那岐に惚れただろ?」

「!?」

敦司は一瞬、顔を赤くさせた。

「それも一目惚れだ・・・」

「・・・何を言い出すと思えば・・・」

「そりゃ、お前が人の世話を焼く姿は何度も見て来たけど・・・那岐は特別だ」

「彼女は従兄だからな・・・」

「いや従兄以上だ・・・恋人を守るような感じだ」

「・・・那岐は渚の奥さんだろ?」

まぁ、戸籍以上は奥さんで、那岐のキモチも俺にあると思っている。

でも、敦司の方が俺よりも外も内もイケメンだ・・・

< 142 / 182 >

この作品をシェア

pagetop