ありえない高校生マリッジ
帰って来ても、書斎にこもって仕事をする渚君。

薫様は精神的な病にかかり、通院を始め、副社長として仕事に復帰するのは難しくなっていた。

「渚君、中田さんがコーヒー持って来てくれたよ」

「サンキュー。眠たくて死にそうだったんだ・・・」

渚君はパソコンの画面から顔を離して、背筋を伸ばして凝った肩を自分で揉んだ。

「肩凝ってるの?」

「まあな」

私はコーヒーをコトンとデスクの端に置いた。

「これ持ってて・・・」

「何?」

持っていたトレーを渚君に渡すと彼の肩を揉んだ。

「文化祭の準備は順調?」

「うん」

「文化祭の日・・・ゴルフのコンペが入ってしまった。
色んな業種の会社社長が来るらしい。顔見せの絶好に機会だ。だから、行けない」

「伊集院先輩たちが頑張ってくれているから…大丈夫よ。文化祭はきっと成功するよ」

「俺もそう思う」



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