ありえない高校生マリッジ
学園祭処ではなくなった。

総理の息子である伊集院先輩はドクターヘリで東京の病院に搬送された。

命には別状なく、脳波に異常が見られなかったらしい。

渚君と一緒に病院に見舞いに行っても、私達は門前払い。

諏訪部先輩や白石君に伊集院先輩の様子を訊くしかなかった。

「二人はなんでそんなに伊集院家に嫌われてるの?」

渚君も1ヵ月半振りに登校。

生徒会室で、諏訪部先輩と白石君の4人で話をした。

何も知らない白石君は伊集院家の拒絶振りに首を傾げた。

「大人の事情だ。達生」

「諏訪部先輩はなんでか知ってるの?」

「・・・少しだけな・・・でも・・・言えない」

「俺だけ知らないのは何だか・・・嫌だな」

「ゴメンなさい。白石君」


年内で皆は生徒会を引退する。

「敦司はもう学園に戻って来ない。今度、会えるのは多分・・・卒業式だ。渚」

「まぁ、元々、伊集院先輩は東京の大学に進学するみたいだしな・・・」




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