ありえない高校生マリッジ
渚君は泣く泣く伊集院頭取の条件を吞んだ。
『帝和銀行』の融資は継続され、会社は倒産の危機を免れた。


―――――3月。

渚君達の卒業式。

私は在校生代表として、卒業式に参加した。
「いよいよ。お別れだな・・・」

私の隣の椅子には白石君が座る。

白石君はあれから・・・諏訪部先輩に全てを訊いた。
「那岐ちゃんのコトは俺が守るから…安心して」

「ありがとう・・・白石君」

「卒業生祝辞、在校生代表・白石達生」

「はい」

白石君は真顔になり、席を立ってステージへと歩み寄っていく。


< 176 / 182 >

この作品をシェア

pagetop