ありえない高校生マリッジ

~渚side~

俺は理事長室に那岐紗を押し込んで逃走した____



朝から那岐ペースに乗せられて完全に自分を見失っていた。


ようやく、台風の目から逃れて生徒会室に入った。



「おはよう…渚…朝から顔色が優れないなぁ」



「…お前の気のせいだ…敦司…」



彼は副会長の伊集院敦司(イジュウインアツシ)

俺の親友いやライバル。

学園内でも常にトップの成績を誇る優等生。怜悧な黒い瞳。整い過ぎた顔。
整い過ぎて人形かと勘違いするほど。伊集院家は政治家の名家で父親は総理大臣。



「気のせいか…」

敦司は少しずれた眼鏡のブリッジを押し上げてコピー機に歩み寄って行った。


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