ありえない高校生マリッジ
早めに登校して、生徒会室で会長の仕事をしていた。
書類はほとんど、1ヵ月切った文化祭関係の物が多い。
でも、さっきから欠伸の連発。

俺は食堂の自販機で買った缶コーヒーを飲んで、眠気を覚ます。

「お疲れだな・・・」

「敦司か・・・」

「眠気が思いっきり覚めるガムやろうか?渚」

「お前こそ、こんな朝から何しに来たんだ?」

「会長代理としての仕事をしようと思ってきたが、その必要なかったようだな」

「お前になんて・・・任せられるか・・・文化祭まで後1ヵ月を切っている。俺達3年生のとっては最後の文化祭。
後悔は残さないようにしないと」

「その前にお前のカラダが悲鳴を上げるんじゃないのか?渚」

「・・・なんで?」

「何でって・・・社長の仕事だってあるし、智樹君のお世話に、那岐ちゃんの相手もしないと」

「お前に労わって貰うほど、俺はヤワじゃないぞ」

「ふうん、そっか・・・」

低く響く敦司の声。

「なら、いいけど・・・」
敦司は踵を返して、ドアの方に向かった。

「どこに行くんだ?」

「手伝わなくてもいいんだろ?教室に行く。じゃあな。渚」

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