ありえない高校生マリッジ
「コイツは秘書の平井さんだ」

私は渚様と共に、車の後部座席に乗り、関内にある社屋を目指した。
運転手は30歳前後の若い男性。
伊集院先輩に似た眼鏡の似合うイケメン。

「よろしくお願いします。奥様」

「奥様だって・・・テレますね。渚様」

「ふん。奥様なんて…名ばかりのクセに・・・」

「テレちゃって・・・もう…渚様ってば」

「マジで勘弁して欲しい。お前と居ると本当に調子が狂う」

「社長代理も楽しそうですね・・・」

「これの何処か楽しいんだよ!?平井さん」

「自分の顔、鏡見れば、分かりますよ」


「・・・」
渚様は口を噤み、外の車窓を見つめた。


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