ありえない高校生マリッジ
「渚君は凄く頑張っていると思いますよ」

渚君は枕元にまで、会社の書類や資料を持ち込んでいた。
彼と一緒に暮らし始めて、日は浅いけど。

渚君は必死に社長代理としての仕事をこなそうとしていた。

「彼は努力家だと思います」

「私もそう思いますよ。
彼が社長代理としての仕事を始めて、まだ2ヵ月ですが…彼の成長は目まぐるしいです」

「なら、彼を長い目で見てあげた方が・・・」

「そうなんですが・・・社長には時間がないのです・・・」

「・・・」

私は渚君のようなイケメンと結婚出来て、素直に喜んでいたけど。

私達の強引な結婚には裏があった・・・

渚君は近い将来、父親を病で亡くしてしまうかもしれない。家族を失うかもしれない彼が家族を作る。

父に対する詫びだと渚君のお父さん・氷室さんは言っていたが、

私と渚君を結婚させたのにはもっと違う理由あるのかもしれない・・・

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