ありえない高校生マリッジ
「コーヒー入りました。社長代理」

「サンキュー。平井さん」

平井さんはデスクの端にコーヒーを置いた。

「常務派の連中が・・・このまま社長の椅子に居座るようなら、リコールするって・・・社長としてこれからもやっていきたいなら、今、現在進行形のプロジェクトチームのリーダーを務めろって・・・」

「あ…「星凛堂」とのコラボ商品を作る話ですね・・・でも、他の大手会社もそのプレゼンには参戦しています。
そのプレゼンに勝つのは至難の業だと思いますが・・・」

「だから・・・ワザと俺に出来ない仕事を振るってるんだ・・・常務派は・・・」

「高校生の貴方には出来ないと思っているんでしょうね・・・」

「・・・まぁ、今夜、父さんに相談しようと思う。だから、まだ返事はしていない・・・」

「・・・その方がいいでしょう・・・社長代理」

渚君は眉間にシワを寄せて、コーヒーを啜った。

「私も何かお手伝いしましょうか?渚君、平井さん」

「・・・奥様にはとっておきの仕事を差し上げます」

「えっ?」

「おいっ!?平井さん。那岐に何をさせるつもりだ??」

「新商品のランジェリー『エンジェルの下着』のモニターですよ・・・」

「『エンジェルの下着』?それってどんな感じですか?」

「とっても可愛いデザインで、奥様にはお似合いですよねぇ~社長代理」

平井さんは渚君に相槌を求めるけど、彼は頬を染めて、プイッと顔を逸らした。

「平井さんって・・・意外とHな人だな」

「…男は皆はHでしょ?俺だって例外ではありません・・・早速、新商品企画部に電話して、サイズがあるかどうか調べますので、お待ちください。奥様」

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