ありえない高校生マリッジ
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その夜、俺は父さんにテレビ電話をした。
でも、出て来たのは母さんだけ。

「父さんは??」

「ここんとこ、仕事で忙しかったから・・・休んでいるわ。会社のコトなら、副社長である私でも大丈夫でしょ?渚」


母さんの顔や声音にも疲れて見え隠れする。

この間揃って、テレビ電話に出て来た時も、父さんの痩せ方を不審に思っていた。

容姿は痩せていたが、声には問題なかった。

二人の手によって、俺と那岐は結婚させられ、智樹君を押し付けられたのだが。

「渚」

押し黙る俺に母さんは首を傾げる。

全てが凄く急過ぎて、俺の思考がついていけかったけど、ここでようやく、追いつき、本来の冷静さを取り戻していた。


「母さん・・・俺に何か隠していない?」

「渚・・・」

「本当のコト、教えて欲しい・・・」

俺はスイスに居る母さんに訴えた。

「渚…お父さんは・・・」


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