ありえない高校生マリッジ
「どうして歳三様は、渚君には真実を話さなかったんですか?」



「貴方の父親の鷹栖が旦那様の妹の代枝子さんと駆け落ちした時、鷹栖に懐いていた渚様のショックは大きく、それからずっとふさぎ込み、小学校に上がっても、不登校の繰り返しで、大変苦労しました。
高校に進学してからです。友達に恵まれたのは・・・
『氷柱の御曹司』と言われるのは、人との関係に慣れていないせいもあります。でも、旦那様としては自分のコトよりも会社の、渚様の未来を気にかけて・・・」

だからって、隠すのは・・・渚君が可哀想だ。

話を終わり、部屋が静かになった。


「電話は終わったようですね」

「・・・部屋から出てくる前に、部屋に戻られた方が・・・」

中田さんに促され、私は部屋に戻った。




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