麻川くんより、バカでした。
大好きな君と
俺はいつものように隣のクラスへリンちゃんを迎えに行く。
「リーンちゃぁーんっ!!行こか!!」
「うん。」
愛想があまりないリンちゃんが
さっき笑顔になった。
それだけで俺はまたリンちゃんを好きになった。
俺はわたあめを買っておいた。
またリンちゃんに渡したかったから。
木の下につくとリンちゃんは俺の服の裾を持っていた。
「お兄ちゃん、リンナ迷子になっちゃったの。」
そう言ってニコリと笑った。
「懐かしいな。今何年目だ?」
「1,2,3,4,5,6,7,8年目!!」
「あと2年かぁ…」
10年後、俺らはどうなっているのだろう。
高校3年生になっているのか。
どうなんだろうな。
「なんでお兄ちゃんだったんだ?」
「え…」
リンちゃんの顔が赤くなる。
「背高かったし、お兄ちゃんみたいだったんだもん!!」
耳まで真っ赤。
そんなリンちゃんが愛しくみえて、俺はリンちゃんを抱きしめてしまった。
「ちょ…なにすんの!!」
「なんだろな。」
イジワルな顔をして、わたあめを渡す。
「ずるいよ…」
半泣き状態のリンちゃんがわたあめを握っている。
すごく可愛い。