麻川くんより、バカでした。
廊下を歩いていると、女の子たちの声が聞こえる…
「きゃーっ!!麻川くーんっ!!」とか、「たっちゃんこっち向いてーっ!!」
とか、「たつやーちょーカッコいーよーっ!!」とか…
あの子…結構モテるんだ…
あんなにキャーキャー騒がれてて
「ありがとー。」って軽く受け流してる…
ドラマでよく見る光景だ!!
スゴい…スゴい…!!
「やっぱ、麻川くんってモテるんだねぇ~」
メイが言ってきた。
「まぁ、そうだろうね。」
ちょいと返事をした。
チラッと麻川くんを見ると
目が合ったから逃げようとした。
そしたら…
「リンちゃんだあーーーーーっ!!!」
と言って、後ろから抱き付いてきた。
「ちょーーーーーーーーーーい待った!!!!!!!なに抱きついてんの!!」
あっと手を離す麻川くん
「ごめん、間違えちゃった!!」
「なにをどー間違えたのかな??」
「えっと…その…アハッ」
麻川くんは、メイの後ろに隠れてしまった。
メイは棒になっていた。
「もうチャイム鳴るからー。じゃーねっ!!麻川くん!!」
わざとうざく見えるように吐き捨てて
教室に入った。