麻川くんより、バカでした。
翔希がどうすればいいの?みたいな顔をしてこっちを見る。

「夕飯の買出しいくか。」
「うん!」
「なにが食べたい?」
そしたら翔希は急に笑顔になって
「オムライス!」
といった。

スーパーに行って野菜とかジュースとかいろんなものをかごに入れる。
すると
「麻川くん!?」
と肩を叩かれた。それは…リンちゃんだった
「姉ちゃん!」
真っ先に翔希が言う。
なぜ翔希?笑
「タツヤくんは癒恋にあのことを言って。」
小声で俺の耳元でささやく。
あのこと…兄ちゃんのことか。

「癒恋、ちょっとおいで。」
トコトコとついてくる癒恋とともに待合室に移動する。

「なに?」
ちょっとイラ気味の癒恋に言っても大丈夫なのだろうか。
顔がピキピキひきつっていて、貧乏ゆすりがはんぱない。
「落ち着いて聞けよ。」
「…?う…うん。」
貧乏ゆすりがおさまって、少し不安気な顔をする


「春斗兄ちゃんは生きてる。」


その瞬間癒恋は膝から床に落ちていった。
「春斗兄ちゃんが生きてる…?」
涙をぽろぽろ流して情けない声を出している。
そりゃそうだろ。血の繋がった兄が生きてるって分かったんだもんな。
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