麻川くんより、バカでした。
「大丈夫なの…?」
一応声をかけてみる。
すると泣き顔の麻川くんが、こっちを見て微笑む。
さっきまでは泣いてなかったのに、急に涙ぐんだ顔になってその場を立ち去った。
癒恋ちゃんは呼吸を乱しながら、お兄さんに背中をさすられてる。
「今回は俺らの出る幕じゃなさそうじゃない?もう帰ろうよ。」
翔希が肩を叩く。
私もそう思い黙ってほかへいこうとした。
その時、
「ちょっと待って、リンナちゃん。」
そう話しかけてきたのはお兄さんだった。
「はい…?」
「ちょっと話せないかな…」
この状況で話すのはあまりいい気分ではなかったけど、話すことにした。
数分歩いたとこの喫茶店に入る。

「あの、話って…。」
「ごめんね、初対面で馴れ馴れしいよね…はは。」
苦笑いをするお兄さん。
「お兄さんって…」
「春斗さんでいいよ。自分でさん付けしてっていうのもアレやけどねw」
話ってなんなのかな…。
「それでね、話っていうのはタツヤのことなんだ。」
そりゃそうでしょうねぇ…。
「それで…麻川くんが…?」
春斗さんは机の上にある水を飲み干して話し始めた。
「リンナちゃん、タツヤの彼女だよね?言ったほうがいいと思うから言うね。俺が家出した理由。興味ないかな?大丈夫?」
必ずこっちの心情を伺う。いい人
「大丈夫です。春斗さんが教えてくれるなら、教えてください。どんなことでも受け止めます。
「ありがとう。心強いよ。じゃあ話すね。」

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