秘密のMelo♪y⑤*NY編*
――蓮二サイド――
まおちゃんの治療が始まったという日、昼過ぎにまた押しかけた僕達日本組。
実は、日本に帰る目処がついたと宝院の先生から言われた。
「こんちはー」
『あ、カリン!』
「やっほ❤」
ちょうどシュン達も来ていたようで、何気に久しぶりに全員が集まった。
「まおちゃん調子はど?」
みんなが囲うベッドにいるまおちゃんに声をかけると、ごく僅かにだけど口元を緩め、頷いた。
「聞いてーなまおたんっ。俺ら日本に帰されるんやでー」
「……ふーん」
「ふーんてΣ」
『えっ、そうなの?』
無関心のまおちゃんの代わりに反応したのは、ハディだった。
『そうなのよー。まだ日にちは決まってないけどね。…寂しい~!』
『えーそうなんだぁ…ほんとね寂しい。でも仕方ないわよね…』
メイリーもそう言って残念そうな顔をした。
『一旦帰っても、親に話しつけてまた来ようと思うのよ。やっぱりこのまんま帰るのは気になって仕方ないし…』
『そうは言っても日本とニューヨークじゃ、そうそう行き来できるものじゃないわよ』
『そうなんだけどさ、メイリーだって今帰されたらまた来るでしょ?』
『…それはまあ』
その気持ちもわかるけれど、僕ならそこまでの行動力はない。
まあ花梨ならするだろうけどね本当に。