秘密のMelo♪y⑤*NY編*
退院と涙と。
――真裕サイド――
りんりん達が、帰る目処がたったと言ってから早三日。
そうは言っても、まだ何も決まりはしないようだった。
「あーひまぁ」
「こらこら。病人用のベッドでごろごろしない」
「気持ちいいわよ」
「知るかΣ」
腰掛けるあたしの横に、ごろんと横になるりんりん。
蓮くんはそんなりんりんを注意するけど、当然彼女が素直に聞くはずはなかった。
「今日はメイリー達いないのね」
そう言ってあたしの顔を見上げるりんりんに、「さっき帰ったんだよ」と伝える。
ちょうど入れ違いになったんだね。
「そっかー。いつも早いわねみんなはさ」
「うん…」
そういえばそうだ。
シュン達が来るのは、いつも午前中。
帰った直後くらいにりんりん達が来るんだ。
…ヒマなのかなひょっとして。
「あ、そやそやまおたん忘れとった。今日な、ここ来る前にこれ預かっててん」
「え?」
突然ぽんっと手を叩いて、思い出したようになにかまさぐり出すしゅっちゃん。
首を傾げて見つめた。
「ほれ」
「…………なにそれ」
「…………実は俺も聞きたかってん…」