秘密のMelo♪y⑤*NY編*
―――……
その翌日のことだった。
―コンコン
今日も催眠術みたいな治療を受けて、ぼうっとしていたあたし。
午前中だけど、シュン達はいなく、代わりにりんりん達が珍しく来ていた。
そこへ、少し控えめにノックが鳴った。
「…?」
全然入ってくる気配がなくて、「はい…?」と遠慮がちに声をかけてみる。
―カラカラカラ…
「……!!」
…入ってきた人物を見て。
あたしは、息を呑んで体を硬直させた。
「あ…!」
「!」
「…!」
三人も驚きの声を上げる。
当然だった。
「どう…して…」
「……遅くなってごめんね」
「ママ…!」
…そう。
入ってきたのは、ずいぶんとやつれてしまったかっくんママ。
伏せた目が、綺麗な顔に影を落としていた。