秘密のMelo♪y⑤＊ＮＹ編＊

「解…決…」


繰り返し私の言葉を口にする真裕は、恐ろしいくらいに冷たい目を私に向けた。


「なにかが……解決してほしいわけじゃない」



「花梨どないした！？　…って…」

「…？」

『あれ？』

『え？』

『…え、ＫＹ…？』

『…？』

『……』


「まひ…」


「なにも解決しなくていい！　じゃあそうしたら、あの人が戻ってくるの？」


「…！」


「どうかなってほしいわけじゃない！」


「……真裕…」


…初めてだった。

あの事故以来、真裕がこんなにも感情をむき出しにするのは。


…驚いたけれど、ある意味安心した。

そうだ。

そうして、ぶつけてくれればいい。

私はお前のただ一人の親だ。


「真裕…」


「戻って…こないんだったら…」


「……真裕」


お前の…気持ちは分かる。

私だって一度もそう思ったことがないわけではない。

真琴に会いたいと…思ったことはあるさ。