秘密のMelo♪y⑤*NY編*

「だがな」


「……」


「…分からないか? お前が悲しむように、お前がいなくなることで悲しむ人もいっぱいいる」


「…!」


「まお…」


半分泣きながらそばについてくれる花梨ちゃんや。

毎日毎日、欠かすことなく来てくれるみんな。

こんなにも思ってくれている友人がたくさんいる。


「真琴がいなくなって、唯一の支えだった楓くんも失って。…つらいのは分かる。よく分かる…! だがな、私はそこへさらに、お前まで失いたくはない!」


「…!!」


ずっと……十年以上も連れ添った、最愛の妻を亡くして。

大事な娘の最愛の人も…。

そこへもってきて、何よりも大事な娘まで失いたくはないんだ。


「分かってくれ、真裕…」


「…も…」


「え…?」


「でも……」


ぐっと拳を握りしめた真裕。

キッと私を見据えて、半ば叫ぶように言った。


「でもあたし、好きなんだもの! 父様より母様よりみんなより、誰よりあの人が大事なんだもの!」


「!」


「まお…っ!」

『マヒロ……』


「ならその体を守れ!」


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