秘密のMelo♪y⑤*NY編*
「…!」
ガッと肩を掴んだ私に驚いたのか、身体を震わせる真裕。
「楓くんが愛した、お前自身を守りなさい」
「……」
「……お前達は、爆発物のごく近くにいたと言ったな」
「…?」
突然そんな話を持ち出す私に、真裕はもちろんのこと、すでに泣きじゃくっていた花梨ちゃんも不審そうな顔をした。
「それなのに、なぜお前がその程度で済んだかわかるか。なぜ、今ここにいるか分かるか」
…ただの推測にすぎない。
医者の話や色々聞いての推測。
…だが、恐らく間違いはない。
「楓くんが……お前を咄嗟にかばってくれたからだ」
「…!!」
「!」
「か…!」
「…!」
『っ…』
『…!』
…彼のことだ。
きっと、間違いはない。
「あの規模の爆発だ。そりゃあかばい切れるはずはないが、そうしてくれなければお前は恐らく…」
「……」
「恐らく、今ここにはいない」
「…っ…!」