秘密のMelo♪y⑤＊ＮＹ編＊

「か……」


「…楓くんは、命を懸けてお前を守ったんだぞ。それなのに、お前はここにいるみんなを悲しませてまでその命を捨てようというのか」


「……」


「お前はそんな恩知らずの娘ではない！」


「…！」


…それに、ここにいる友人達だけではない。

私が言うのもなんだが、真裕は世界中から愛されている。

今も本当は、毎日毎日なにかしら贈り物をもらっているんだ。

誰もがみんな心から真裕を心配してくれている。

そんな人達もいてくれるというのに……あっさりと投げ出してしまうような、そんな子ではないだろう、お前は…。


「…それに。言っただろう？」


「!!」


まるで今の今まで忘れていたとでも言うかのように、ハッとした表情を見せる真裕。


「…な。お前は一人ではないのだから、なにも思いつめることはない。私も…彼らも、楓くんのことに深く傷ついている。一緒に泣いたって、いいんじゃないのか？」


…って…。

なんだ、もう遅かったか。


「…っ……」


「まお…」

「やっと…」

「まおちゃん…」

『マヒロ！』

『っ～～！』

『もう…！』


「っ……いたい……会いたいよ…かっくん…！」


…初めて見せた、真裕の涙だった。