秘密のMelo♪y⑤*NY編*
――シュンサイド――
『くぉら起きろ男共!!』
『ぐえ!?』
『う"っ…』
な……。
『なんだってェんだ朝っぱらからよ!』
『なに言ってるの! 今日はマヒロの退院の日でしょお? 行くわよっ』
真裕の? 退院?
……おお。そういやそうだったな。
思い出してむくりと体を起こした。
…あの日から一週間。
ようやく涙を見せた真裕は、ここ数日幾分すっきりしたように見えた。
それからというもの、身体の回復も一段と早く…退院にこぎつけたというわけだ。
『あーねみ…。何もこんな早くに行くこたねェんじゃねェのか』
『こんなにって、もう九時よ。べつかた早くはないわ』
そりゃそうかもしれねェが、退院は昼だっつってなかったか?
それまでどうすんだよ。
『そおねぇ…。…ま、いいじゃない別に。遅いよりはさ。…じゃ、あたし達準備途中だから、あんたコレなんとかしてね』
『ああ?』
『バァイ❤』
ひらひら、と手を振って出て行くハディとリジュは、嬉しそうなことこの上ない。
…まあ、やっと退院だもんな……嬉しいのは分からぁ。
「……で。なんで俺がコレを引き受けなきゃならねェ」
さっき俺と同様思いっきり踏みつけられただろうことは確かなのに、今もまだ寝こけているアホンダラ(別名アッシュ)。
めんどくせェが、起こすしかない。