秘密のMelo♪y⑤*NY編*
もうあれから一週間。
生存者ももうほとんど見込みがない。
まして楓の居場所は、あらかた見当がついていた。
…なのに、見つからない。
…これがなにを意味するか。
俺達はもう、本当は分かっていた。
「! 君達また来ていたのか。いい加減休まないと…」
「真緒パパ…」
「真裕の容体は落ち着いてきた。大丈夫だ。みんなゆっくり休みなさい」
全員を見渡して、真裕の父がそう言ったときだった。
『先生! 先生来てください、早く!!』
ICUから飛び出てきた看護師の一人が叫びながら駆けだした。
何事かと覗き込む俺達。
当然中の詳しい様子なんか見えないわけだが、悪いことでもあったのかと不安に駆られる。
『本当か!?』
『はいっ、間違いありません!』
間もなくしてやってきた医者はずいぶんと慌てていた。
「なにか…あったの…?」
不安げな花梨は中を覗き込む。
「…あ…!?」
「どないした花梨…。…!?」
「…! 真緒ちゃん…!」