秘密のMelo♪y⑤*NY編*
あれから二ヶ月
――洋平サイド――
あれから…事故から二ヶ月が経った。
ようやく我々も、楓くんの死に実感を持ち始めている。
やはり……当たり前にいつもそこにいた人がいないと、実感しざるを得ない。
そして。
「まっひろー」
我が愛娘真裕はというと。
『頼んでねー!?』
『だってダサいし』
『はっきり言いやがってこのヤロウ!』
『……確かに』
『ってマヒロまで!?』
「ん? なんだいなんだいなんの話だい」
真裕の部屋に行くと、ここに泊まり込んでいるシュンくん達が集まっていた。
そしてなにやらアッシュいじりが行われているようで。
『だからってなにも、今ハサミ持ち出すことねーだろ! なあシュン?』
『さあなぁ』
『んなっ!?』
まったく私に気付く様子のない真裕のもとへ、ただ一人気が付いてくれたコロちゃんを抱っこして近寄った。
「あ!」
お!
気がつい…。
「梨音がいないよぅ…」
『マヒロマヒロ、泣かないで? あすこにいるわほら。へんなおじさんに抱かれてるけど無事よ!』