秘密のMelo♪y⑤*NY編*
――シュンサイド――
―パタン…
『ハア…』
『なによちょっとアッシュ。ため息なんてつかないでよ』
『だってさー』
きゅっと唇を突き出して、不満げな顔をリジュに向ける。
二人共の気持ちが分かる。
ここ最近の真裕は、今までに増して痛々しい。
花梨が帰ったからなのか…?
ぐるぐると色々考えてはみるものの、楓じゃあるまいし真裕のことなんか分からなかった。
…まあ、かといってあからさまにため息つかれると、気分も落ちるってもんだ。
『てわけでおめェが悪い』
『悪いってこたねーだろΣ』
真裕の部屋から、借りている部屋に戻る最中、あまり明るくはない空気だった。
『マヒロ……どうして自分を責めてるのかしら』
『え?』
ふと、突然ハディが呟いた。
思わず振り返る俺達に、ハディは言った。
『だって、なんだかいつも申し訳なさそうにわたしたちを見るわ。なんだか自分を責めてるみたい…』
『……』
『……』
言われてみればそうだった。
なにかにつけて、「ごめんね」と謝るし、ひどく遠慮しているようにも思う。
『あたし達がそばにいるの、つらいのかしら…』