秘密のMelo♪y⑤*NY編*
――シュンサイド――
メイリーがユウキを言いくるめてから一週間。
『しつれーな言い方すんじゃねーわよっっ』
ものすっげェこと嫌そうな顔ながらも、あれこれ文句を言いたそうながらも。
ユウキはやってきた。
「ったくなんで俺が…」
「ふっ。メイリーに目ェつけられたのが運のツキだな」
「がるる」
「……なんだその迫力のない威嚇」
「がるるるる」
…真裕はといえば、因縁のライバル登場のせいか、梨音と琥珀をしっかと抱きしめて迫力ゼロで唸っていた。
「俺だって来たくて来たわけじゃないんだよ」
「べー」
「……」
『あまりの可愛さに黙り込んだっ』
『うるさいなΣどっから出てきたんだよあんた!』
『メイリーはどっからでも湧いてくんだよ』
『なによちょっと、人をボウフラみたいに!』
『…そうか…。お前そんなに自分を卑下して…』
『シュンって嫌いだわあたし!?』
いかにも本気という表情で言うが、痛くもかゆくもねェ。
メイリーに嫌われても…なあ?
『…失礼だと思わないの、ねえ』
『思わねェ』