秘密のMelo♪y⑤＊ＮＹ編＊

「ユウキの部屋あっち。足りないものあったら言ってね」


「ん、ああ」


俺とメイリーが言い合ってる間に、さっきまでの威嚇ぶりはなんだと言いたくなるほどにさらりとそう言った真裕。

それに、あまりにも普通に返すユウキを見て、なんだかんだこいつら仲良いんだなと実感した。


「ねえねえところでメイリーになに握られてんの？」


「…………は？」


「ほら、なんかとてつもない弱み…」


「…………ない。そんなもの」


「…じゃその間はなに」


「……」


明らか怪しげなユウキを見て、メイリーの言っていたことは本当だなと確信した。


へェ…あいつがねェ。

真裕を好きか。

面白れェ。

…まあ、こんなことになっているんだし、なにもないだろうが…。

つか、なってなくてもなにもないか。


「？　ユウキ？」


部屋に案内しようとしていた真裕は、足を止めているユウキを振り返った。


「あ、ああ」


戸惑いながら返事をし、後に続くユウキ……の、前で。


「に"ゃ！？」


「は！？」


……久々に見る光景だなー。


まるでスローモーションのように、ずっこけそうになる真裕を見ながら咄嗟に走った。


「……ほ」