秘密のMelo♪y⑤*NY編*
『シュン?』
『…真裕はそんなこと、怒らんさ』
『そうだろうけど…』
第一お前が無理やり来させたくせして…。
まったく。
不安げなメイリーに言い、俺とアッシュの部屋へ、全員を連れ込んだ。
「楓はな」
そして、入ってソファに座るなり…。
「死亡が確認された」
「…………は…?」
部屋の豪華さに。
家具の豪華さに驚く間も与えず、俺は、ただその一言だけを告げた。
つい一ヶ月少し前に、俺も聞かされた言葉。
自分で口にするのがこんなにも嫌なものだとは、思っていなかった。
「少し前のことさ…。真裕の父親が、それを確認した」
「……」
「真裕はな、ついこの間まで、目を離せばすぐに死のうとしていた。今比較的普通に見えるのは…そんな気力さえわかないからだ」
なぜだかは分からない。
だがここ最近さらに、真裕は弱っている気がする。
時間が経つにつれ、楓がいないという事実に押しつぶされていっているのか。
はたまた、なにか別の要因でもあるのか…。
あいにく俺達には分からないが、それは確かだ。
「目を、見たか?」
「…目…?」
「ああ。あいつの目は、あんなに哀しい色はしていなかった」
絶望したような…疲れ切ったような目。
真裕はあんなやつじゃなかった。