秘密のMelo♪y⑤*NY編*
そう……だったっけ。
うん…そうだったかも…?
「いや…だからな? その…あの…かっ、か、かっ…」
「……」
「かー……かっ…」
「…救急車を…」
「違うわΣ」
だってアブないでしょ。
かっか言って…救急車呼ばなくちゃ。
「だから楓くんだっ!」
「……」
…まあ、そうじゃないかとは思ってた。
この部屋に(いつの間にか)来た時点で。
かっか言い出した時点で。
分かってはいた。
だけど聞きたくないもん。
そんなの……聞きたくない。
「……楓くんの…ことなんだが…」
「いい」
「そう言わず…」
「いいったら!」
どう考えてもいいことじゃないってことは分かる。
これだけ顔に出やすい人だもの。
それなら別に聞かないよ。
聞いたところで…。
「もういいから…ちょっとどっか行ってくんない」
「真裕…」
「イライラする! 出てって!」